自己アピールをやりすぎてしまいました。問題はありますか?
学生の質問
面接でついつい自分をよく見せるために、学生時代の活動の自己アピールについて、嘘とまではいえないですが話を盛りすぎてしまいました。就職した後に会社にバレて問題となることはありますでしょうか。
弁護士の回答
今回のご質問については、学生時代の活動についての自分アピールを良い方向に誇張をして面接で話してしまったケースで経歴詐称とまではいえないと思いますが、裁判例での経歴詐称が懲戒事由になるかの判断基準が参考になります。
裁判例では、企業と従業員間の信頼関係が企業秩序の根幹をなしているので、これを破壊する「重要な経歴の詐称」は懲戒事由になりうるとされています。
「重要な経歴の詐称」には、最終学歴、職歴や犯罪歴があたるとされていますが、職種によって他の事項も「重要な経歴の詐称」にあたる場合があるとされています。例えば、英会話能力が必要とされる職種の採用の場合にTOEICのスコアについて虚偽を伝えた場合には、「重要な経歴の詐称」にあたりうると考えます。
ですので、ご質問のように学生時代の活動を「盛って」話をすることは「重要な経歴の詐称」にはあたらないと考えられます。
しかし、面接では話の内容だけでなく、就職希望者の雰囲気や人柄を見ているので、細かい嘘をつくことは不誠実な印象を与えてしまいますので、飾らない自分で面接にのぞむのが良いと考えます。
弁護士は、話をしている人が本当のことを言っているか観察することが多い仕事ですが、細かい嘘を言われているのはなんとなく雰囲気で分かり不誠実な印象を感じることがあります。
また、裁判例でいう「重要な経歴の詐称」とまではいえない事項でも、履歴書やエントリーシートに書くような事項については、企業が重視しているから書くことを求めているので、正確に誠実に書くべきと考えます。
懲戒事由にあたらなくても、不正確な自己アピールが入社後に発覚してしまうと社内での評価が落ちる可能性もありますので、この点からも誠実な自己アピールをすべきでしょう。
自分も、面接等でよく見せようとしすぎてついつい話を盛ってしまうクセがあります。そういった小さな嘘はやっぱり相手に不信感を与えるもとなので気をつけようと思います。等身大の自分で就活がんばります!!
私はまだ面接を受けたことはないのですが、先輩が上記の事例と同じように自己アピールで誇張しすぎたと話しているのを聞きました。実際に面接を受けると自分をよく見せたい思いから小さなうそをついてしまうこともあるのだと感じました。仕事では信頼関係が大事という言葉を忘れずありのままの自分を見てもらうようにしようと思いました。